ビデオを編集してみる
毎度ライブビデオの説明をする時に「撮って、切って、繋いだだけです」と言っていますが、多分意味がわからないと思うので、解説します。
正確には撮影して、パソコンにキャプチャして、(取り込んで)Premireという名前のビデオ編集ソフトで音と映像を切って繋いだ後に、After Effectsという映像加工ソフトで色などを加工して、DVDやweb用にエンコードしています。
普通は複数のカメラで同時に撮影し、使いたい映像をタイミングよく並べれば完成しますが、どういう訳か一人ぼっちなので、ライブを通しで全部撮って、任意の曲に他の曲の一部分をインサート(挟み込んで)行きます。
こうすると一人で撮っても変化のある映像が作れますが、やたらと時間がかかります。音はカメラマイクと音響卓からの音を適当に混ぜています。
ということで、主な作業はインサートを試行錯誤していくことです。例はBONE IDOLのライブよりHit the ENTER keyです。
まずは撮ったままです。諸事情により音は入れていません。
このシーンの前との兼ね合いもありますが、このあとにボーカルが入ってきます。その割には構図が雑然としているので、整理しつつ気分よくボーカルに入れるように別のカットをインサートします。【画像をクリックすると映像が再生されます。】
このカット[2]をインサートします。【画像をクリックすると映像が再生されます。】
編集ソフト(Premiereを使っています)のタイムラインで見るとメインの映像[1]に[2]を乗せています
[2]をインサートするとこうなります。
インサートのコツは音に合わせることですが、同時に映像[1]と[2]の動きの流れを合わせると単なるカット編集でなく、トランジションしたような感じにもなります。
【画像をクリックすると映像が再生されます。】
こうやって編集したものをAfter Effectsで読み込んで効果をつけます。効果といっても特別目立つ効果はなく、主に色を加工していきます。ワンパターンですが、黒を締めてエッジを出すことを念頭に作業します。
全体の色を調節するのに、上からベタ塗りの色を乗せて乗せ方を変更しています。今回は緑色の平面を50%位の透明度で乗せています。
判り図らいかもしれませんが、上が加工前、下がその後です。照明装置、ギタリストの顔の影あたりに変化が見られます。
かなり大雑把な説明ですが、だいたいこんな具合で作っています。
Premireでなくてもカット編集できれば、色合いはともかく、ホビー用の編集ソフトでもおおよそ同じことが出来るのではないかと思います。
音楽のタイミングに同期してカット編集するだけで、一応綺麗に繋がって見やすくなりますが、なんども同じ要領で編集していると単調になります。そこで微妙にずらしたり、音と無関係の動作を入れたり変化をつけます。ずらすコツは音よりやや前でカットすることです。抽象的な言い方ですが力のある映像ならば長回し(長時間カメラを回し続けること)でも耐えられますが、普通は長回しすると見ていて飽きが来ます。短いカットを詰め込んだあとにゆっくりした映像を持ってくるなど緩急つけると見やすくなると思います。