NEXT SKYについて、あんまり言うチャンスが無いので書きます。
ことの始まり。
一昨年くらいに地下アイドルのドキュメンタリーの撮影を請け負いまして、仕事なのでそれはそれでいいのですが、大雑把に言うとフェイク過ぎて撮影も編集も辛くてたまらず、これを以ってドキュメンタリーというには忍びないものでした。
で、そのうちどういう状態でもいいので、きちんとドキュメンタリーを作れたらいいなと思うようになりました。それほど機会に恵まれているわけも無く、それを打診する先も無く。残念な日々が過ぎておりました。
そうこうしているうちにNAGARABITOとなる、ざっくりしたインタビュー番組をUSTREAMを使って始めました。僕一人でやっているものではなく、ナガラビトという組織でやっているのですが、そこにゲストで地元の市議会議員に出演してもらいました。
以前から選挙運動に興味があり、興味というのはどうやってやっているのかという運営やそのもの自体の動きです。政治信条などには興味はありません。結果としてそういったことが選挙活動に影響を与えたり、そのものだったりするのでしょうが、そこは気にしていません。
選挙というそのものずばりのドキュメンタリー映画はずいぶん前に見ていて、前提としてトホホ立候補者のばかばかしくもくそまじめな選挙運動だったため、僕が想像してるのと違うんじゃないかなと思っていました。
普通、もうちょっと戦略立てたり、まじめにやってんじゃないかと。それと候補者がまるっきり政治に興味がない状態で選挙戦に臨んでいるので、それもなんだか違うかなと思いまして。
あれはあれでドキュメンタリーとして面白いので、いいんですが、やっぱりまじめに選挙している様子をまとめたいなと思ったんですね。NAGARABITOやってるときに。
当日の配信が終わってから、ゲストの市議会議員に交渉して、記録映像みたいな感じでお願いできませんか?と下手糞な説明のもとに了解してもらい、確か三日後か二日後、次の日じゃなかったんですが、朝の駅前演説を撮りにいきました。
朝は早いし、寒いし、毎日だし、いきなりな事で、言うんじゃなかったと思いましたけど、せっかくなので遅刻しながらも何とか追いかけました。
後に分かった事ですけど、毎日とにかく撮るのはそんなに意味が無くて、撮るべき時に自分がそこにいる事が重要でした。とりあえず撮影は結局物事を見ていない理由でもあるし、完パケの尺もネットで公開の自主制作とは云っても一応想定しているので、使える素材は限られているのです。
自分が何を見せたいか、言いたいか常に頭に置いて撮影すべきでありました。
それは本格的に選挙週間に入った時も云えまして、やっぱり初日はカメラを回しすぎで、殆ど使ってないのですね。撮ってないよりましですけど、もうちょっと見極めが出来てもいいんじゃないかと思った。
撮影はとにかく通って、こつこつ撮影です。戦場や被災地で何日も張り付く事を思えば簡単な事です。とりあえず始めてしまったので極端な資金不足でつらかったです。その点は今でも辛いんですが。ひとまずしんどい状態でした。
編集はこれまでのロックバンドなどのライブと同様にキャプチャして、切って繋いで、プレビューする。尺が長くても短くてもやる事は同じです。
楽だったのは必ずオチがあること。めんどくさいところはそのオチがどうなるのか最後まで全くわからないことでした。
長尺でしたが、一日ごとに分けて時系列に並べる事にしていたので、短編を繋げて長編にしているような作りで、常に全体に気を配りつつ、整合性を取ってとか、そういうことはそれほど考えなくてよかったので、これまでのライブ映像を作っている感覚で出来ました。
でも気にしていたことはあって、毎回ガンバロー(という、シーン)を入れたり、子供が出てくるところは、気を使って入れています。
尺はもっと短く出来たかもしれません。例えばナレーションやテロップで処理してしまうなど。
そうするとテレビ的になるし、なによりもナレーターを雇うお金が無い。
それよりも内容として考えたのは、ナレーションで処理すると僕が言っているみたいになるんです。作ってる人の考えというか。単なる用語の説明もナレーションやテロップにすると本当に説明になってしまう。
なので、最初から決めてはいましたがナレーションは無しで、出来るだけ撮影素材で完結できるようにしました。
ちょうどいい具合に解説してくれている映像がいくつかあり、政治家が複数人登場するので当たりまえかもしれませんが、時系列としても順を追っていて好都合でした。
去年の2010年12月下旬から出来るだけ追っかけていたんですが、その年末に撮影した素材がどういうわけか見当たらず、どちらにしても素材が多すぎたので、今年2011年元日の撮影分からまとめる事にしました。
使う事はありませんでしたが、僕が馴染むことも必要だったので経験としては良かったかなと思います。出来れば、無駄なくスマートに作れるのが理想です。
一旦120分くらいでまとまったのですが、やはり長いし、じっくり説明しているような映像がいくつかあったので、ざっくり切ってこれ以上自分としては切れないところまで切って90分にしました。
その後、YouTubeにアップするためにエンコード後2GB以下になるように若干短くしました。
カラコレは毎度やっている作業で、今回もいつもと同じようにやるはずでした。PremiereからAfterEffectsに読み込み、色調整するわけですが、あのんのPVを作っているときに音ずれが激しく、どうにもならなかったので、一旦シーケンスを書き出して作業していました。
今回もそれを見越してシーケンスで作業していたら、今度はこの方法が音ずれが発生してしまい、一週間ほど作業を棒に振り、編集作業と平行して作っていたパソコンが完成したのでそちらで、作業しました。尺が長いのと、あまり色を詰め込んでも見づらいかもしれないと思い返して、Premireだけで色調整して、Adobe Media Encorder(以下AME)でエンコードしました。
AMEの勝手が分からずに失敗しつつ、まず確認用にDVD用のMpeg2を作り、DVDをオーサリングしました。DVD-Rの対応スピードが間違っていたり、設定が保存されていなかったり、初歩的なミスを多発してしまい、作業が進みませんでしたが要領がわかってくるとささっと出来ました。
作業自体はささっとですが、尺がそここそあるので、完成するにはそこそこ時間かかりました。
撮影、編集中に困っていたのは音楽です。入れるべきか入れないほうがいいのか。それこそ、日によって答えが違うくらい迷っていました。
結局オチがはっきりしないので、強制的にオチを付ける為に入れました。
使いたい曲は撮影中から決めていて、giftというユニットのunsがずっと良いと思っていて、撮影に出かける時などにも聞いていました。
街宣中などのバックに流れていると大変効果がありそうで、いいんじゃないかと思ったりしていました。しかし、それでは街宣中を頑張ってる感じに演出してしまうので止めました。僕はドキュメンタリーが完成した今でもこの頑張っている感じに疑問があり納得していないのです。答えが出ていないというかね。なので、街宣中どころか最後にしか使いませんでした。
オチの部分もいかにも作ったようになってしまって残念なんですが、きちんと終わらせないといつまでも続いてしまうので、こうしました。
この映像後に市役所に挨拶にいくのですが、それも入れてしまうと本当に終わりが無いのです。
現実の政治家は選挙で当選してからが始まりなのでしょうが、ドキュメンタリーとしては一旦お開きにしたいです。
短い間の自分に都合の良い甘い張り付き方でしたが、わずかながらでも地方議員の活動が見え、勉強になりました。
そうそう、いつまで有効かわからないけど、YouTubeに90分丸ごと一気にアップロードできたよ。
次はペープサートアニメ作ります。
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