何度目かの御用金を見た。

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御用金(1969年 日本 監督/五社英雄)

御用金の横領から始まる漁民虐殺にまつわる、家老、浪人、隠密の侍達がどのように生きるかという話。
何だかTV的に感じる物語の進め方と映画的な絵作りで、重い話題を軽快に作っているように思えた。軽快って言っても浮ついたとか、コメディではないが。
既婚者のお歯黒と眉剃りがキッチリ反映されていて、でもそれが一人だけしか登場しないのでちょっと浮いて見えるんだよね。上手い再現の仕方って無いものかな。

陰の使い方が映画的に見える。陰で画面をトリミングして表情を作ってる。映っているもの全部が見えることも嬉しいかも知れないが、見えない部分を作って心情を表現するのも興味深いと思おうよ。

半ばの雨の中の廃屋での戦闘やクライマックスの夜の雪の中から続く、雪の中での決闘はぬかるむ地面の汚さと、寒さなど本当にきつかっただろうな。臨場感がある。寒すぎて決闘どころじゃないのも泥臭くて良いな。女性キャラはどう使っていいかわからなかったような、普通というか、侍たちに比べて芝居臭かった。

気にして見たのは馬で、普段日常的に馬を見る機会が無く、見たとしてもメディアを通じて競走馬しか見ることが無いので、劇中に登場する脚の太い馬は新鮮だ。脚ががっしりしていると全体の作りもがたいの良い感じがしてくるね。

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