あのさ、なんか持って腕をぐーん!って伸ばすやつ。なんなの。
自分一番偉いか。偉いならしょうがないが、撮影する時の自由度が極端に減るんだよ。お前らカメラ知らんだろう。物作りはたったひとりの作業じゃないんだよ。思っている以上に複数人で作るんだよ。特に仕事になれば尚更だ。
お前らは被写界深度の浅い写真が好きじゃんか。格好ついてる感じがするからな。それをやるとこの場合だと料理と顔のどちらかにしかピントが合わせられないのだよ。状況によっては極端でなくても被写界深度を浅くした方が良い場合があるんだよ(たまにそういうのは好みという人がいるけど、仕事で好みとか言ってんじゃないよ。)
しかもこのポーズだと真正面からしか撮影のしようがない。できなくはないが、今は面白写真の撮影タイムじゃない。格好つけたいお前と紹介しなくてはならない料理を撮るのだ。
こういったことに正解はないと言いたい人がいるだろうが、言える人は一定の回答はあることをわかっている人だけだ。そうでなければ料理がピンボケの写真を撮ってもお金もらえちゃうんだよ。格好つけたいお前は脱糞して「最高です!」って言わなきゃおかしいんだよ。
でもそうじゃないよね。やっぱりピンボケは良くないでしょう。こっちだってお前に格好つけさせて料理も過不足なく紹介したい。
で、そういう時はアイドルから学ぼう。
料理の位置は顔の近くだ。顔の横なんかいいね。なんでいいかは文字を乗せるとわかるよ。もちろんバランスをくずすことで様々な意味を持たせることはできるけど、そもそも格好つけたいお前らは何もわからずに流行りだけに乗って腕を伸ばしているのでとりあえず聞けよ。
顔の横で撮る時は目を閉じるな。変な顔もするな。目を閉じると撮影した写真の力が落ちる。変な表情は料理に視点がいかなくなる。今何をすべきか考えようよ。流行りに乗ると賞味期限が極端に短くなる。それでも良い場合なのかわからないなんてことはないよな。