特定外来種とは
外来生物法により生態系に被害を及ぼすものと指定された生物。
特定外来生物に指定された生物を飼育、栽培、保管、運搬、販売、譲渡、輸入、野外に放つなどを原則禁止している。
罰則規定があります。
オオキンケイギクとは
北アメリカ原産の多年生草本。1880年代に鑑賞用、緑化用に導入され、環境省が2006年(平成18年)に特定外来生物に指定。
高さ30~70cmで5月~7月頃に直径5~7cm程度の橙黄色で、ふちが細かな波型の花が咲く。コスモス似ているが、開花時期が違うので区別はつけやすい。コスモスの開花時期は秋、オオキンケイギクは春から初夏。
地下茎で育つため、密集して育ちます。地下茎から束になって茎が伸びるのですね。ヒガンバナなども同様です。(あれも毒があります)駆除したい場合は地上に出ている部分だけ抜いても意味が無く、地下茎から根こそぎ抜かないと効果が無いです。
冬のグランドカバー率(植物が地表を覆う比率)が高く、花も綺麗なので緑化のために道路の法面などに使用されたり、ポット苗としても流通していました。
てなことで一般的によく見る花ですねぇ。実際色鮮やかです。
現在は特定外来生物されておりますが、元々のに放ったのは行政という、しょっぱい状態。
見た目が良いので河原などで野生化した花が見做しで鑑賞用として地域で親しまれている場合がある。
さて、困った部分について。
天竜川で、帰化植物として花畑を形成したあと、河川敷固有の植物が減少、消失している。
木曽川ではオオキンケイギクなどの外来植物を除去すると河原の固有の在来種が回復した。
という事から外来生物の侵入が在来植物の衰退の理由の一つと考えられている。
グランドカバー率の高さが災いして下層の光環境が悪くなり、一年草本が減少することもある。
毒がある、花粉などによる被害があるなど突出した否定的なものは無いが、余りに強靭でグランドカバー率が高すぎることで、在来種の生育する隙が無くなっていることでしょう。在来種をエサにしている動物の生存も危うくなります。
どちらにしろ特定外来生物に指定されているので駆除するしかないです。
(環境省サイトより)
[blogcard url=”https://www.env.go.jp/nature/intro/1outline/list/L-syo-01.html″]
さらにしかし、微妙なことにオオキンケイギクの花に抗がん作用のある物質が含まれていることが岐阜大学工学部の纐纈守教授らによって突き止められる(2016年6月30日 毎日新聞より)
[blogcard url=”https://mainichi.jp/articles/20160630/k00/00e/040/228000c″]
該当の記事によると花や果実にはフラボノイド系化合物が多く含まれているとされ、これを医学的に有効利用することを纐纈教授らは考えたわけだ。
で、フラボノイド系化合物を発見するなか、その一つの4-メトキシランセオレチンのガン細胞を死滅させる様子を実験で確認したとのこと。
このの4-メトキシランセオレチン自体の発見も珍しい事らしい。
てなことで、外来種だ!ダメだー!だけではとどまらない中々微妙な花であった。
基本的には特定外来生物指定なので、根、あるいは地下茎から引き抜いて天日干しして枯らし、袋に入れて燃えるゴミへ。枯らすのがポイントです。