レンダリングは終わっていたのだ。冒頭の透明部分を乗り越えれば、反射が時間かかるかと思ったらそうでもなかった。
まだ絵は全部出来ていないが、音も何とかしなくてはならないので作る。
まずはSEから。SEとはサウンドエフェクトのことで日本語で言うと効果音のことです。
その辺にある家電などを鳴らしたり、自分で叫んだりして作ります。半分は本当で半分は嘘です。昔シンセドラムらしきものを鳴らすのに実際の音をきっかけに鳴らすというものを知りました。それを使うと、「どーん!」と言えば「どーん!」というタイミングで予め用意されている音が、この場合はドラムセットのどれかが鳴るわけです。具体的な機材名を教えてもらえませんでしたが、バンドマンも含めてトリガーと呼んでいました。
当時はパソコンのサンプラーとか広くDAWなどがそんなに発達していなかったので、ハードウェアでしかなかったんじゃないかな。今はiOSアプリでドラムくらいならありますね。と言うことをやれれば楽しいかもしれないねと、未だに当時と同じ貧乏な僕は感想を持ったのでしたが、いま!貧乏なのに似たようなことが出来ているのでありました。
トリガーではなく、自分の「どかーん!」そのままを使うのです。サンプリングですな。単にREC(録音)しただけでもサンプリングといえばそうですが、それではいくらなんでもあんまりなので、ボコーダーをかましたりしておりました。ボコーダーとは任意の音を所謂ロボットのような音にするのです。
これでも良いのですけど、いつもロボット声で「どかーん!」というのもあんまりまので、RECした音をサンプラーに入れました。「どかーん!」を参考に音階を付けるのです。こうしてサンプリングしたよ!と堂々と言えるようになりました。マイメンです、ヴァイヴスです、悪い奴は大体友達です。そんな奴は友達になりたく無いです。です。
ここでサンプラーと言っているものは何かと問うならば、Ableton liveについてくるsimplerです。シンプルなサンプラーだからsimplerという、まさかの駄洒落かオヤジギャグ。ドイツからliveと共に直輸入です。
このsimplerにRECした「どかーん!」をアサインするのです。ちなみに「どかーん!」というのは自分で叫んだ声です。自分の声である必要は一切無く、でも一番身近で自由に使える音なので、これで作れたら楽しくないかな。てことです。
アサインする前に必要な部分だけに整形しておくと良いと思うが、simplerのなかでも出来る。実際再生してみないと分からないこともあるからね。アサインしてMIDIキーボードを弾けば、いろんな音階で「どかーん!」が出ます。しかしこのままではあまりに声そのままなので、エフェクトをかけます。エフェクトをかけると頭と結の具合が気になってくるのです。今回はやらないけどサンプリングした素材をループさせたい時などは更に気になるんじゃないかな。
更にエフェクトをかけて声ではなく音に聞こえるように調整していきます。今回は自分の声以外に既成の音素材も使っています。ほぼそのままだったり、少し加工したり、その度合いは適当に。
以前にも書いたけど、Ableton Live出なくても最近のDAWはムービーをトラックに読むことが出来るので、ムービーを再生しながらリアルタイムで音を付けることが出来るのです。音に関してはクソ素人なので、自分の作った映像に追いつけずにたいていの場合は遅れて演奏してしまい、あとから調整しています。全体が遅れているなら一気に処理できるのですが、微妙に全部ずれているので音ごとに調整です。
そうでなくても後から調整することは必要で、動きと全く同じタイミングで音が出ると却ってずれているようになります。絵を中心に考えるなら音が遅れて聞こえます。光は音より速いですからね。それなのでやや音が先に出るように調整するのです。あえて同時に再生するようにしたり、遅くしたりと演出上の効果を出したい場合もあるので、そのあたりは臨機応変に作業するのだ。
今回はSEだけの予定で進めていたけど、BGMもつけることにしたので、適当にMIDI音源を選んでなんとなく弾きました。キーボードが弾けるわけじゃないので自分で出来る範囲で。
といった具合にざっと出来たら、一旦書き出して、ムービーに合わせて残りのカットを作るのだ。