写真展に行ってきた。こういうのは偶然見つけない限り行かないのだが、何となく行くべきかと思っていった。車だったが思いのほか遠かった。途中でいつ着くのか不安になるくらい。かといって引き返すには目的地に近づきすぎていたのでそのまま走った。
写真は被写体が強いので誰がとっても良い写真になるような感じだったが、写真はそこに行くとかそこにいることがほぼすべての時もあり、今回はそういうものかなと思った。A4サイズで三十点くらいあった。
作者は80歳くらいかな?補聴器が欠かせないようで耳が遠い、しかし、めちゃくちゃはっきり話すし、あちこち行く先が中国の少数民族の村とかマサイ族の集落とかダイナミック過ぎていた。というのも人や宗教のルーツが知りたいらしい。写真自体を撮るのは大変じゃないがその場所へ行くまでが、ただただお金。どうやって稼いでんのかとか、家族は大変だろうなとか(実際大変らしい。家計的には分からないが)身内なら困るばかりだが、外野としてはいい味出してる人である。
それにしてもまた辛くなるくらい展覧会だった。君は写真をやるのかね?と聞かれて、趣味程度ですがと答えた。むしろ堪えたよ。まぁ、わざと辛くなると思って行ったんだけどね。
会場を後にしてせっかくなので周辺を歩いた。場所は岐阜県関市です。以前同じ県の美濃加茂市にある美濃太田駅周辺がいい味出していると描いたが、ここもいい味出していた。
取り残された感じが良い。
後先考えず、素材がこれしかない理由で屋外看板は金属製であり、撤去も面倒でそのままになっている。
美容室の駐車場の標識。出汁が出過ぎである。
社名は仰々しいが街の電気屋さんである。
美という端的な表現が潔い。
猜疑心だけである。
コーラとファンタは現行商品であるにもかかわらずレトロでもある。
モノトーンがコンサバティブでしゃれているが単に焼けて退色しただけである。
アキという名前の駐車場なのか空き駐車場があるアナウンスなのか迷う看板。もちろん空き駐車場である。
昔から事故が多いことを物語る味が出ている。
このようにいい味出しているが、僕らの敵、おしゃれの侵攻も確認される。
商工会議所もおしゃれ風味である。違うんだ、われわれの望みはいい味である。