先日、地元の市長の市政とか議会などの報告会がありました。どういったことを報告するかと言うと市長に当選してから現在までの感想とか市が何としているかとか今後市や自分(市長)が何をするのかしたいのかです。仕事も無くてヒマですし、近くでやるので行ってきました。自民党の市議の広報の手伝いみたいな仕事をしていまして、市長(無所属で、元民主党)の報告会に行ってきたよと言うと、まさかの比喩ではなく目を丸くする市議のスタッフや市議本人を目の当たりにすることになるとは思いませんでした。以前に共産党の報告会も行ったよって言ったじゃんw 仕事はしているがスタッフではないし支援者でもないし、かといって批判しているわけでもなく、他を見ているのは他を知らないと自分の関わっている政治家を知ることができないと思っているからで、たった一人の政治家なり議員を見ているだけではそのひとりすら理解できないよ。てなこともあり行ったのです。
市長の報告会なのに主催は市長の後援会。こんなの支援者しか来ないよといいながら、支援者ではない僕は行ったんですが。
知りたかったのは市長の話し方とか会の運営具合。内容はfacebookや議会の傍聴で大体知っている。ではおおよそ時系列で突込みを入れつつ。
受付で腹の出たおじいちゃんがふんぞり返り、腕を組んで座っていた。資料があるのかと覗いたら署名(+住所)してほしいと言われ、どうしてもですか?と言っても反応してもらえず、書きたくないというと無視され、隣にいたおじいちゃんが不都合があるなら書かなくていいですと言われたので書かずに入れました。受付にあった紙類は市長の後援会の旅行案内でした。この時点で不安な感じになりました。定刻まで十分ほどあり、開始直前に忘れていた紙の資料が配布されました。ざっと目を通すとサイズがA3とA4で大きさが揃っておらず、内容も既存の印刷物などの切り貼りに見えました。因みにプロジェクタなどの準備はありませんでした。
そして開始。主催が本人ではなく後援会だからか、まるで殿様を迎えるような感覚で市長を呼び込み、壇上で話し始めた。議題が雑多であちこちに移動し、資料も参照するのがナンバリングの順ではないし、参加した人は下読みする時間が無いので殆ど下を向いて資料を読みながら聞くことになり、市長の顔をみて聞くことは難しかった。一々文句言いたくないけど、話が雑で説明が下手糞。にやけて話すのは癖としてもバカにしているようで嫌だなあ。多分、自分より年長の会社経営者とかなら仲良くするのかなと思いましたね。この雑な説明を適当に聞き流して納得するふりができる人ならついていくと思います。
特に雑だと思ったのは隣接する市や町との連携の説明で消防などで、特に高層用のはしご車を貸し出す話を本来は隣接する市や町で高層ビルを建設する場合に高層用のはしご車を行政が整備していていなければならないが、高価であるため手が出ず、民間での建築の自由が制限されるためにこれの解消方法として高層用はしご車を所有する市との連携で解決しようとしているのだが(これも上手く説明しきれないないなあ)、はしご車がない理由を人口が少ないとしてしまっていた。まぁ雑どころが違うんだが。これも話すポイントだけ決めてタレントのフリートークのように話そうとしてから起きる失敗だ。フリートークはその場面白く過ぎればいいが、これは市長の報告会だ。今が面白かったらよいわけではない。堅苦しいが市長はそういうものだ。なんだか準備が全然感じられない。市長のスタッフも小太りのおじさん一人で不安以外を感じられない。岐阜市(岐阜市の市長です)から愛知県への転出し、その人たちの半数が岐阜市の行政サービスを知らないというアンケートの結果に驚いて問題視していて、それは良いのだが、それならばやることは広報の充実になるはずだが、その政策は一向に言わず、なんやらぼかした話だけした。既存の行政サービスを良しとしてアンケートに列記したのだからサービスは最高でなくとも足りているのだ。問題は知られていないことでやるべきはサービスの認知であり広報だ。そのことはマジで全然言わない。知らないんだから教えてやるだけじゃんwダメかーw
もう一点あったな。隣接する市の市長と親しくしていきたい(または親しくしている)理由が年が近いから。友達同士ならこれもいいだろうし、年が近いと話しやすいのも確かだ。しかし、市長同士が友好的に話し合う理由をパブリックで話すには、薄すぎる内容じゃないかなあ。年が近い全然知らない人はいくらでもいるからね。例えば市長になる前からの友人とか、議員時代に有志の会で議論した仲とかできるだけパーソナルな繋がりがあるとか、既に是々非々で議論したことがあると、か誰しもがただ聞いただけで納得のいく説明があるといいのにな。いいのになと言う理由は聞いている立場はさまざまで、常に市長っていうより市長をしている人の支持者ではないし、そうであったとしても一々良い方ばかりに忖度し続けるわけにはいかないからだ。市長は特定の人にその任を託しているだけで、特定の人が生まれながらの市長であるわけじゃないからな。
その後の質問タイム。参加者の質問などたいしたことのないルーチンだと思ったが、そうでも無かった。質問内容は登壇者の質が反映されるのだね。これまできちんと聞いていなかったよ。すごいよなと思ったのは孫が急患で病院に行ったときに初診料が5,000円だったって話でこの額を大したことのない額って言っちゃったこと。「大した額じゃない」を繰り返していたので本当は経済的に応える額だろうけど、役人や政治家は字面通りしか受け取らないので大した額じゃないことしか伝わらないので、初診料の額について物申していることにはならないんだよね。これが殿様に対して特別に話すことを許された場面に見えて滑稽であり辛くもあった。後援会の支援者にこういう話し方をさせてしまっているのだ。それに質問タイムなのに質問していないw 間抜けな講演会などではたまに見かける光景だ。質問タイムに登壇者にねぎらいの言葉をかけるのだ。質問しろよw
社会で活動し、それが責任の大きな立場になればなるほど的確な説明が求められ、下手糞だと聞いていて辛いことが分かりました。僕は責任のある立場じゃなくてよかった!と気楽に思ったり、いい年して責任も無いようではだめじゃんでもありますね。
僕だけがこう思っているのだと思いたいですが、政治家は言葉の仕事だと思うんです。物事の説明することは仕事の大きな比率を占めるのじゃないかと。その説明が本当に下手糞に聞こえました。
結論としてはこんな人に市長をやってもらうのは短い期間でいいかなと思いました。