桃太郎は鬼が村か町を荒らして皆が困っているので一人で退治に行くことが数行だが割と書いてある(仲間を募るのは成り行きの設定)のだけど、無視して罪のない鬼たちを抹殺し財産を強奪する、究極の悪のように言うのがちょっと俺賢い発想みたいなことになってしまったのはなぜか。
多分、いつだったかの新聞広告からだと思うが、お前らダサいぜ。
ちびっ子たちにはまず勧善懲悪の発想から教えようぜ。

そうやって悪事を働く鬼を退治して財宝を取り返した桃太郎は家に帰るが、その財宝をめぐって育ててくれた老夫婦が諍いを起こし、鬼のような形相になり、さらにはその財宝を桃太郎が全て持ち去ろうと、夜に走る姿が完全に鬼になっている、石川賢さんの短編がとても印象に残っている。
桃太郎を鬼にしたいならこうやったらいいんじゃないかな。
ちびっこに勧善懲悪をきちんと教えることが大切なのは、物事の善悪の区別どころか、良いことと悪いことの存在すら知らないからだ。
善悪の探求はその後だよ。
