岐阜県岐阜市柳津にある麺坊ひかりというラーメン店で3DCGイラストの展示をさせてもらっています。普段はさせてもらうとは言わないんですが、お願いして展示しているのでさせてもらっているのです。
まえのグループ展もそうでしたけど、毎日在廊しない代わりに出来るだけブログでお知らせとか解説めいたことをやろうと思っています。特に今回は飲食店なので絵を見ながら話すことは難しいですからね。
なんでラーメン店で展覧しているのかと問うならば仕事の繋がりがあるからなんですけど、その辺りは先に書いたので展示する場所について書きましょうか。
音楽だとどこでやっても訝しく思われず、路上でも飲食店でも武道館でも全然問題なく、むしろ本来のコンサート会場で無い方がかっこいいくらいです。特に飲食店でライブは一般的です。最初から演奏することが前提のお店もあります。翻って絵です。オブジェでもいいんですが、これを意図をもって展示する展覧会状態となると話は変わってきます。自分でも違和感がありまして、小さなギャラリーでも絵を展示することに特化した場所なら引っ掛かりは無いのです。その境界線はどこかと考えました。喫茶店はたまに展覧会やっているようですね。それなりにスペースを作っているところあるみたい。喫茶店で境界は決まったようなものですけど、ラーメン店となると中々、大丈夫か?あんたwみたいな気持ちにはなります。麺坊ひかりは店主の趣味もあって元々ポスターやフィギュアなどがディスプレイしてあるお店であり、ラーメン店と言っても下世話な感じの雰囲気も無く、カジュアルな雰囲気を重要視しているのです。だからここで展示してもらうかなと思ったんですが、自分で言っていてもラーメンはイラスト展示と違和感がある語感だなとは思っています。今回は展示を快く引き受けてもらえる場所であることと、どういう形であれ見てもらえるきっかけができることはありがたいと思ってやっているので全く問題はないんです。とはいえ、それなら場所っていったい何だろう?とちょっと思いました。これを貸しギャラリーでやったら、公共施設のギャラリーなら、民間の画廊なら、美術館ならどうなんだろう?確かに場所の格はあると思います。でもそれは作品なのか?権威にすり寄ってるだけじゃないか?とかね。まぁ、厨房がオープンなので絵に油や湿気がかかるのは良くないのでそういう物理的なデメリットはありますけど、それも含めてでもなくて、展示してからそうだよなあwとやや残念ではあるんですよ。そこも面白がる気持ちは持ちたいと思っていますよ。うーん、でも湿気は出来るだけ無い方がいいなあw
で、場所は大切なんだけど、だから何なんだよとは思います。勿論画廊や美術館は展示する専門の場所ですし、展覧会を開催するための仕組みも整っています。油も飛んできませんし、子どもも鼻くそほじった手で触ったりしません。作品の物理的な規模もあるので専門の場所でないと展示が難しい場合も当然あります。美術館や画廊で展覧会する方が普通ですし当たり前のことです。こっちが謎の場所で展示する方便を言っているに過ぎないのです。それでも前後してお手伝いしたライブで思うことがありまして、これはアートディレクターが自分のライブを企画して演奏や詩作や宣伝なども実制作までほとんど自分で行っていたのです。作詞作曲演奏だけでなく、ライブをプロデュースすることまで作品にしていたのです。自分でもやってはいることなので今更これをもって凄いことをしていると新しい発見でも何でもなくて、忘れていたことを再確認させられたことが結構気持ちの中で大きくなりまして。ただ一定の場所に複数点の作品を展示することが展覧会ならその場所をどう捉えるかを定義すればこれもまた展覧会であり、定義自体が作品になるのではないか、だとするなら画廊も美術館であっても、その現実の場は共同の幻想ではないか、という問題提起です。そうなのか?
ということで、わざと神妙なグラフィックデザインを作って個展かのように見せる遊びという部分も含めて作品展です。なにせ展示してもらうだけでもありがたい状態なので点数少ないのがこっぱずかしいかぎりな小展(しょうてんでも、こてんでもどちらでも好きなほうで読んでください)です。
年末年始のあわただしい時期、うっかりラーメンを食べたいときは岐阜県岐阜市柳津の麺坊ひかりにお越しいただけると嬉しいです。
店内にはおまけで作成したOCTA ORCA DM HIKARIのプラモデルの箱も展示予定です。なんで箱だけかというと、箱しか作っていないからです。
その他に店内のどこかにあるQRコードにスマホのカメラなどをかざすと画像やメイキングブック(PDF)をDL出来ます。
グループ展でも展示したOCTA ORCAのメイキングや設定などをレイアウトしたメイキングブックのPDF版のDL用QRコード
今回のお知らせに使っている印刷していないDM画像の高解像度画像DL用のQRコード
OCTA ORCA DM HIKARIの架空プラモデルの箱絵の高解像度版DL用QRコード
ここでQRコード公開するのかよ!とか、表示できてもカメラで取れないじゃないか!というのはそういうつもりでやっています。あるよ!という紹介で、実際は会場で探してくださいね。
展示についての解説などは以下のURLでどうぞ。