部隊マークについて。

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以前キャラクタープラモ用にオリジナル部隊マークのデカールデザインという知らない人にはわかりづらいニッチな仕事があって、マークとかロゴタイプなどは僕の営業品目なので取り立てて特別なことではないが、軍隊の部隊マークはデザインをする視点で見ていたことがないので改めて観察すると、外国の部隊は戦争から離れたものが多く、戦死しないためのお守り感覚や殺伐とした現状からの逃避、部隊に関係のある物事などをモチーフとしたり、そのものを描いていることが殆どだった。

日本はというと、大戦中は極端にシンプルなものが多く、意味はあるのだろうが取り立てて派手だったりデザイン的に目につくものは少ない。これは当時の日本が特定の部隊や個人を英雄視しないようにしていたことも関係があるのではと思います。(当時のドイツでも撃墜数が多いと勲章が出たのに日本ではその制度すらなかった。)

そしてフィクション、あえて日本に限ってしまうととにかく勇ましい。現実の部隊マークを見た後だとその勇ましさが空しく見える。僕もそうだったが、現実を知らないとこうなるのだろうなと思った。作られた方々には大変申し訳ないが虎の威を借る狐と申し上げるほかない。戦国時代だと前立てに注目すると織田信長でさえトンボを前立てにするくらいに生きて帰ることを考えていたのだよ。実際、戦地に行ったら死にたくないし、早く家に帰りたいよなあ。

ということで、そのデカールのときは様々な部隊の仕事をモチーフに考えてみた、それはそれでよかったかもしれないが、さらに踏み込んで戦場で生きることを考えてもよかったのではないかと思っている。

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