何度目かの許されざる者を見た。

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許されざる者(2013年 日本 監督/李相日)
許されざる者(原題/Unforgiven)(1992年 監督/クリント・イーストウッド)を元に日本を舞台に置き換えた映画。
オリジナルと比較するのはさておき。何で置くかというと、映画の場合の比較は単に比べるでなく優劣になるからだ。そして殆どの場合はオリジナルを崇拝しすぎて、それ以外はクソというジャッジになるので意味が無いんだよね。
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これには悪い人や悪い人相の人がたくさん登場する。悪くなくても映画に登場するキャラクターはそれぞれ物語のために役割がある。役だからね。物語を成立させる為に意味がある。だから悪い人もダメな人も演じる人がいる。いるって云うのはオファーしたら受けてくれるってこと。
悪いには意味がある。実は誠実な人柄でね。とかそういうことでなく、物語の中で徹底した悪でなければ意味が無いときがあるってこと。

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この映画の登場人物は印象として今生きることだけしか見ていないのでなく、何だか未来をやたら気にしているように感じる。
この時代でなくても貧しい環境だと今の生きるだけで精一杯で視点はかなり足元にしか無いのではと思う。全体を俯瞰しているような感じだ。狭い世界で暮らしていると時間的な感覚も狭くなると思う。貧しさは身なり以外に発想にも現れると思う。台詞など皆重さを持っていて都会的だ。都会が常に裕福ではないが、一般的に富は集まっていると思う。
これは大作だし、評価の高いオリジナルが存在するので関わる全ての人が力んでしまうのは仕方の無いことだと思うけどね。それは普通、力むよ。ぼくだったらちびるね。
でも作品世界は大作じゃないし、貧しいだけの世界なのだし、明日も見えんが今も見えないので頑張って大作作ってる感じは、どうにか払えたらよかったね。お金をかけて貧しい世界を描くのは難しいんだな。だからといって低予算で貧しい世界は描けんが。
テーマがシリアスで深刻な問題を描いていることは理解できた。
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