ギャラリーいまじんで開催の金森満理奈さんの個展、ICONsを見たよ!
ICONはパソコンでおなじみのアイコンだ。ちびっこには仮面ライダーゴーストの変身アイテムでも親しみがあるね。あれはEYE魂《アイコン》だったけどなw。まぁ、意味は大体同じだ。形状としてのメタファとそこに込める思いだ。
アイコンはアイドルでもある。キリスト教やイスラム教などは偶像《アイドル》を認めない。しかし、アイコンやアイドルを説明するときはマリア像を例に挙げてしまう。それはこの二つを代表する宗教に関わっていないからでもある。まぁ当事者じゃないとそんなもんだよね。それでも関係がないと言っているものを例に挙げてしまう不思議さは興味深い。
ICONsでは具象のパーソナリティを排除することで普遍化し、ディフォルメすることなく偶像化されている。作家によるとモチーフの個性が制作を邪魔するようで。人であっても人でないほうがよく、ならば人形でいいかと問うならば、形があれば解決することでもなく。お前、めんどくせぇなwと一般の方なら考えてしまうが、作品を作ることは自己投影で、それがあまりに強いと精神的な自家中毒のような状態になってしまうのだ。それでは作品を作ることができない。そのバランスを取りたいのではないかと思いましたよ。
自分でも友人知人をモデルに絵を加工としてもその人に想いを寄せすぎて描けないような時がある。写真だと意外と平気。多分カメラという機械に責任を押し付けているからだろう。そういった個人的な感覚もあって、自分の悩みやコンプレックスを否定も肯定もせず、作品にしてよいのだと、大変目が覚める気がしました。
すでに作品が目の前にあるので作品だけから読み取ることも大切でも、作家に訊くこともまた違った視点を見ることができるので良いと思います。
彩色に蛍光ピンクやメタリックが使われていて、通常の印刷やモニターでは再現不可能なので本当の作品は展覧会に行かないと観ることはできません。
写真は深部などでよくある全然関係ない人が展覧会を見ているあれをやりたくて、あんまり達成できていない状況です。今回は全然関係ない人をものすごく関係のある作家本人にお願いしています。と言っても勝手にそう思っただけで作家には言ってないんだよね。