絵を描く時に何々の描き方というものがある。りんごの描き方とか、人の描き方とか、細かくは笑顔の描き方とか。
ああいうのはやったことがない。おまけに石膏デッサンもやったことがない。クロッキーは中二の時にやった。あれはいいのか悪いのか知らんが、描き方に囚われるならやらない方がいいと思う。

まず目の前にあるものを紙に描き写せばいいのではないか。細かくいうと目の前にあるものの座標を紙に描き写す。このように書くとつまらなさがスパークしているように見えてしまうが、やりたいことはこれだ。だってみんな写真撮ったみたいに描きたいのだろう。それは座標を拾っているのと同じだ。だが、この方法だと笑顔と泣き顔の描き方を学ばなくても描ける。なにせ描きたいものの座標を拾えばいいのだ。笑っていても泣いていても関係ない。
本来は立体物を描くのでそれらを立体として捉える訓練がいるが、それは後でもいい。平面的に座標を拾えば絵は描ける。とはいえ僕ばそのようには描いていない。描きたいものを紙に描き写しているだけだ。