何度目かの、 座頭市海を渡るを見た。

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座頭市海を渡る(英題/zatoichi’s pilgrimage 監督/池広一夫 1966年 日本)
第十四作目。船の中から始まる。海を渡るが瀬戸内海である。行先は外国じゃないよ。たどり着いた土地の人たちも海を生活の糧にしていてこれまでと違う生活をしている社会を前面に出している。
今回も切ろうとした男を瞬発的に切ってしまう。のちに分かるが、切ろうとした男はやくざに金で雇われたのだった。

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どういうことか馬と道中を共にする。馬に乗っているのではない、馬と共に歩くのだ。馬に連れられてついた家で女に切られる。無敵になりすぎた市は悩むことでキャラクターのバランスをとっているようだ。
女と市が池で泳ぐシーンは上手だなあと思った。上手とはエロ方面の絵にしていないってこと。スターウォーズのエピソード2でのアナキンとアミダラのデートシーンみたい。座頭市の方が圧倒的に先だけど僕が見たのはSW ep2が先なので。


毎度おなじみのやくざが暴力をふるっていて、今回はさらに分かりやすく地域を支配するとはっきり宣言する。しかし、村の人たちはのんきにしていて、やくざとの交渉は行きずりの市に任せようとする。
市とやくざの対決は無関心を装っていてもやはり気になり、みな家の中から見守っている。市の戦い方は毎度おなじみのものだが刀の先を触覚のように前に出しながらあたりを探る。そういう風に見えるだけで実際に探れるわけではない。
やくざがエキサイトしすぎて市を突こうとした刀が家の板壁に刺さってしなったり、小刻みに震わせると刃がぷるぷるしなるのがちょっと面白い。

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真剣ならそうはならないことも本当のような気がしてしまう熱さがある。いや、竹光じゃんかwなんですけど、なんかね、これはこれでいい味出してると思う。
孤独に戦う市の前に一人だけ村の若者が加勢に出るそして一瞬で殺される。「おまえさんは死んで生きたんだ」市の言葉が強い。この強さは凄く重いかって言うと考え過ぎで、良いこと言ってみたがもうちょっと考えようかくらいの強さだね。確かに今ここに出てきたことには意味があるが死んだことはそうでもないんだよね。結果として殺されただけでさ。死なずに生き残っても戦いの場に出てきたこと自体に意味があるんだもの。

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今回は顔のアップを正面からとらえることが印象に残る。それと同じくらいに気になったのは引きの絵だ。引いた絵は珍しくないが結構多くて印象的だ。あ、今回はヒロインが行きずりではなく、訪れた土地に住んでいるね。

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市の髪型は定着してきた。腹の出た感じもキャラクターとして固定してきたかなあ。ややだらしない感じだよね。

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